睡眠の種類は眠っている間に入れ替わる

睡眠の種類

脳の働き

睡眠とは基本的に人間を始めとして動物が生きていくために必ず取るべき生体機能です。眠っている間は、当事者にとっては意識がない状態であり、客観的な状態としても脳機能が一時的に低下することによって体の活動も停止している状態を指します。
しかし、その時間の間にも脳内ではある動きが発生しています。その動きによって睡眠の種類は2つに分けられ、同じ眠りのメカニズムでもそれぞれの働きをこなしているのです。

それらの動きが交互に繰り返され、脳をただ休めるだけではなく日中に得た情報を処理したり、それらを記憶として定着させたりなどといった活動を行っています。
眠っている間にもその機能を発揮している脳の働きと睡眠の種類について見ていきます。そこには、非常に高度な脳の仕組みの秘密があるのです。

眠りには段階がある
人が眠りについてから翌朝に目覚めるまで、いくつかの段階を経ることがわかっています。

その段階は5つに分けられ、眠りの深さや脳波の状態などで判断されます。入眠時から少しずつ深くなっていき、うとうとした状態から浅い眠り、そして深い眠りへと入り、やがて覚醒に向けての準備を始める状態になっていくのです。

・第一段階
入眠時の状態であり、脳のアルファ波が減少していきます。睡眠時全体のおよそ5%程度を占めると言われており、この時期に短めの夢を見ることもあります。
・第二段階
第一段階から眠りが安定してくる時期です。

脳からは睡眠紡錘波とK複合波と呼ばれるものが混在した状態が見られるようになります。
・第三段階
この先の第四段階と合わせて徐波睡眠とも言われる時期で、デルタ波と呼ばれる低周波の脳波が発せられます。デルタ波が20%~50%未満の状態を指します。
・第四段階
第三段階と同様所は睡眠の段階であり、デルタ波が50%を超えた状態を指してこの時期とされます。睡眠の中で最も深い状態です。
・第五段階
この段階では、体は動いていませんが脳は非常に活発に動いている状態となります。この時期に脳ではさまざまな情報処理がなされているものとされています。

この5段階をだいたい90~110分程度のサイクルで繰り返し、数時間の睡眠とするのです。

レム睡眠とノンレム睡眠

繰り返す種類
脳波の状態などから5段階に分けられる眠りの段階ですが、それも大きく2つの種類に分類されます。第一~第四段階までをノンレム睡眠、第五段階をレム睡眠とされ、この2つは脳の働きとして異なる動きを見せるのです。「レム」とはRapid eye movementを略した「REM」のことであり、日本語では急速眼球運動となります。つまりレム睡眠とは、この眼球の運動が活発に行われている眠りということになるわけです。逆にノンレムとはその眼球運動がない状態を指すことになります。
ノンレム状態のときは脳も深く休息に入っていると言えますが、レム状態になるとその脳の動きは非常に活発になります。

体自体は活動しないように脳から命令が送られるため、全く力が入らず筋肉も動かない状態になっていますが、脳は起きているときと同じくらいの活動をしていると言われています。
睡眠における数時間の間に、このノンレムとレムを繰り返して覚醒に向かっていくという仕組みを取ります。ノンレム状態の間には脳および体の組織や器官を休息させ、また細胞単位での修復や代謝が行われます。これにより体の機能全般をリセットしているのです。一方レム状態では脳を活発に働かせ、記憶や情動などの情報を整理し、定着させていく作業が行われます。
この作業を繰り返していくことによって眠りは成り立っており、そのリズムを正しく取れないと不十分な眠りとなってしまいます。

環境を整えて質のよい眠りを
このように、眠りの5段階またはノンレム状態とレム状態を乱れなく繰り返すことで、質のよい眠りを行うことができます。逆に言えば、そのリズムが乱れてしまうといくら長い時間眠っても十分に疲れが取れなかったり、また脳の機能がよく働かなかったりといった事態に陥ってしまうのです。
リズムが崩れてしまう原因には、不規則な生活や睡眠時間の短さ、ストレスなどの原因が考えられますが、毎日使っている寝具などの環境も大きく影響してきます。寝づらいベッドや枕などを使っているだけでも良質な眠りを阻害されてしまうことにもなりかねません。

ベッドの中でもソファーベッドなどは、種類によっては狭かったり固かったりなどうまく眠れないようなものもありますが、近年販売されているものには質のよい眠りのためにこだわって作られたものもたくさんあります。部屋のスペースなどの問題でソファーベッドを選ぶ場合は、材質や寸法など自分に合ったものを厳選して購入することをおすすめします。

私たちが単に睡眠と呼んでいる時間も、脳や体の中ではさまざまな機能が働いています。この時間によって1日の疲れや傷みが修復されると同時にさまざまな情報を処理する動きがなされるのです。この時間を取らなければ健康に大きな影響を及ぼし、生活自体にも弊害が出てしまいます。質のよい眠りを手に入れるために環境を整えて、適切かつ快適に眠りましょう。