睡眠と飲酒

寝不足なのは飲酒が原因?お酒と睡眠の関係とは

飲酒後の睡眠

夜間にしっかり寝たはずなのに、昼間に眠たくて業務に集中できないという方は、睡眠の取り方に問題があるかもしれません。なかなか寝付けないからと言って飲酒をしてはいませんか?お酒は確かに睡眠導入剤のように眠気を誘う効果もありますが、それと同時に深い睡眠を妨げてしまう働きもあります。

お酒の力を使って眠りにつきたいという人は、飲みすぎてしまうと良質の睡眠を取ることができなくなってしまいますので、飲みすぎには充分に注意するようにしましょう。

質の良い睡眠って何?
睡眠についてインターネットの記事や書籍、文献などを読んでみると、度々「質の良い睡眠」「良質の睡眠」という言葉が使われていますが、はたしてこれらの言葉の意味は何なのでしょうか。

睡眠の種類

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があるということは、多くの方々が知っていると思います。基本的にレム睡眠が浅い眠りに入っている状態であり、ノンレム睡眠が深い眠りに入っている状態と認識されています。しかしこの表現の仕方は正確ではありません。確かにレム睡眠は上記の意味で間違ってはいませんが、ノンレム睡眠は少し間違っています。

ノンレム睡眠の深さには4段階に分かれていることが現在の研究では分かっており、ステージ1とステージ2の場合は、たとえノンレム睡眠であったとしても脳は完全に休まっている状態ではありません。ステージ3と4は脳が休息している状態になっていますので、脳の疲れを取るためには、睡眠時にステージ3か4のレベルの深さまで到達する必要があるのです。

そしてこれがいわゆる「良質の眠り」であり、睡眠の目標となっているのです。
よく寝たはずなのに日中にどうも頭の働きが悪いと感じる、もしくは、しっかりと睡眠時間を取っているにも関わらず日中に眠くなってしまう。これらの原因は、ノンレム睡眠のステージ3及び4まで深い眠りに達していない点にあります。

ただ多く睡眠時間を確保しても良質な睡眠でない限りはこういった問題が発生してしまいますので注意しなければなりません。

アルコールと睡眠の関係
寝付けないからお酒の力を使って無理やり寝ようとする、という方も多いです。いわゆる寝酒というものです。確かにお酒には体を眠くさせる力がありますが、実はお酒の力を借り過ぎてしまうと、睡眠を浅くさせてしまいます。そのため、可能ならば寝酒は控える方が体には良いのです。

そもそもアルコールと睡眠にはどのような関係があるのでしょうか。

アルコールと睡眠

アルコールには麻酔薬と同じような働きがあります。全ての感覚を麻痺させてしまう力です。例えば映画などで、お酒を飲んで寒さを凌ぐというシーンを見たことがある人も多いと思いますが、これは、お酒を飲むと触覚が鈍くなり寒さも感じにくくなっていることに起因しています。これは触覚に限った話ではありません。他の感覚もアルコールによって同じように、次第に麻痺していくことになります。

勿論この力は睡眠を司る睡眠中枢にも影響を及ぼします。そのため、アルコールを摂取すると睡眠中枢が鈍くなってしまい、眠気を感じるというわけです。
アルコールにはこの他の影響もあります。その代表的な効果が興奮させる作用がある点です。少量のアルコールには体を興奮させる効果があるため、お酒を少し飲めば楽しい気分にさせられることになります。少量だと興奮性の作用が、そして多量だと鈍感化の作用があるという、奇妙で不思議な効果を持っているのがアルコールなのです。

寝酒はNG?睡眠環境を整えよう
注目したい点は、睡眠のためにお酒の力を借りるのならば多量のアルコールが必要となってしまうという点です。アルコールが持っている鈍感化の効果を得なければ眠気が来ないわけですから、感覚が麻痺するまでお酒を摂取しなければならないのです。アルコールを大量に摂取するとなると、勿論健康的な睡眠に辿り着くことはできません。レム睡眠になってしまい、脳をしっかりとやすませるために必要なレム睡眠のステージ3及び4レベルにまで達しません。

したがって、寝酒をしてしまうと良質な睡眠を取ることができず、昼間に眠くなってしまうことにつながってしまうのです。

睡眠環境を整えるのも大切
良質な睡眠を妨げてしまう飲酒は、アルコールを分解するのに要する時間から考えると、就寝の3時間前までに済ませておくのがお勧めです。アルコールが分解されないままの体で眠ってしまうと、寝ている間に体が分解の作業を進めようとします。分解作業は脳から指令が出されなければ行われないので、たとえ他の部分が寝ている状態であったとしても脳だけは起きている状態になってしまいます。したがって、お酒がしっかりと分解されてから就寝することが良質な睡眠のために必要となるわけです。

睡眠環境を考える

また、眠るためにお酒の力を頼るのではなく、睡眠環境を整えることも考えてみてください。たとえば、寝具にこだわるのも良いでしょう。ソファーベッドの素材や硬さ、寝心地の良さなどは、睡眠の質に如実に影響を及ぼします。毎日使うものだからこそ、こだわりを持って選び、自分が本当に心地よく眠ることができる環境を整えれば、お酒に頼ることなくぐっすりと眠ることができるでしょう。

この他にも、良い睡眠を取るためには、お酒と同じく興奮させる作用のあるカフェイン飲料を飲みすぎないようにしたり、また夜遅くに食事をすることを控えたり、考え事をしないように注意すると効果的です。これらはどれか1つでも改善されれば睡眠の質は飛躍的に向上されることになるため、ぜひ実践してみてください。