睡眠とうつ伏せ

うつ伏せは睡眠に良い!?悪い?

①いびきを抑えるうつ伏せ!睡眠時無呼吸症候群を抑える!?

「三つ子の魂百まで」ということわざが示すように、赤ちゃんのときの寝相がそのまま大きくなって続いているとのこと。オトナになってから直しにくいうつ伏せ寝。どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

うつ伏せは、いびきを抑える効果があります。うつ伏せは重力がかかります。そのため、重力によって空気の通り道である気道がふさがりにくくなります。呼吸がスムーズになり、いびきだけではなく、睡眠時無呼吸症候群(SAS)も抑えられるのです。睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に短時間呼吸が止まってしまう病気です。睡眠時無呼吸症候群といびきの関係は深いです。ある調査では、睡眠時無呼吸症候群と診断された人の9割以上が治療前にいびきをかいていたことが明らかになっています。睡眠時無呼吸症候群の原因は、いびきと同じく気道がふさがれてしまうことです。

仰向けの場合、舌の根っこが気道に落ち込んでしまって、空気の通るスペースが狭くなります。姿勢をうつぶせに変えることで、ある程度の改善が見込まれることもあります。しかし、睡眠時無呼吸症候群は姿勢だけではなく、呼吸中枢そのものに異常がある場合もあります。睡眠時無呼吸症候群は医療機関での治療が必要です。激しいいびきや呼吸が止まってしまうことが続くようなら、すぐに専門機関を受診するようにしましょう。

②血行が良くなる!?

うつ伏せ健康法って?
うつ伏せ寝は血行が良くなるといわれ、うつ伏せ寝健康法も提唱している医師もいます。舌が咽頭にずり落ちることがないので、血液中に取り入れることのできる酸素の量が増えます。血中の酸素濃度が上がると、さまざまな健康増進効果があります。

まず、血流が改善します。血液が細胞の隅々にまで運ばれるので、内臓・皮膚・髪が健康になっていきます。冷え性に悩まされる人は、手足の冷えを感じにくくなるでしょう。逆に血液が酸素不足になると、あらゆる生活習慣病を引き起こします。高血圧、心臓疾患、腎臓病、糖尿病、肝臓病など、血液が原因となる病気は数えきれません。血流がサラサラになることによって、脳血管疾患や動脈瘤を防ぐ効果もあります。仰向けや横向きの場合、少ないスペースを空気が通ろうとします。

なんとか酸素を確保しようと、寝ている間に口をポッカリと開けてしまう人が増えています。口呼吸はのどを痛めやすく、細菌の通り道にもなってしまいます。うつぶせ寝によって空気の通り道を確保することは、風邪・インフルエンザなどの感染症予防にも効果があります。

③腰痛の原因?

うつぶせのデメリット
背骨から腰まで細く走っている脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)という筋肉があります。読んで字のごとく、背骨を通る重要な筋肉です。腰にも腸腰筋(ちょうようきん)を呼ばれる筋肉があります。これらの筋肉に負担がかかると、筋肉が硬くなり、疲れてしまいます。筋疲労が蓄積されると背中にある脊柱起立筋が伸びて緩み、腸腰筋は前にせり出してしまいます。

その結果が「反り腰」なのです。反り腰になると、常に前に重心がかかった不自然な姿勢で生活することになります。腰の筋肉に負担がかかってしまい、慢性的な腰痛や椎間板ヘルニアの遠因に繋がります。うつぶせは、背中と腰の筋肉に負担をかけやすいため、腰痛の人には向かないといわれています。

どうしても赤ちゃんのときからのくせでうつぶせ寝しかできない人は、うつぶせ寝専用の枕を使うといいでしょう。整骨院やエステティックサロンでよく使われている呼吸を妨げないように、中心が空いたドーナツ型でクッション性の高い枕を選ぶことをおすすめします。

④姿勢をサポートしてくれるソファベッドを活用!

うつぶせの姿勢をサポートしてくれるのは、枕だけではありません。上質なソファベッドは寝ているときの体圧を分散し、筋肉の疲労を防いでくれます。ただし、硬すぎるソファベッドは腰痛や肩こりの原因になってしまうことがあります。ベッドのマットレスとしても活用できるような適度な軟らかさのあるベッドがいいでしょう。

このようなタイプは睡眠時の姿勢をサポートしてくれるだけではなく、心地よい軟らかさがあるのでリラックス効果があります。

腰椎・頚椎に負担をかけにくいので、身体が楽な状態で眠りにつくことができます。
「硬い」などネガティブなイメージの強いソファベッドですが、質の良い素材のものを選ぶと心地よい睡眠を自然にサポートしてくれます。

うつ伏せ寝・仰向け寝・横向け寝。いろいろな寝相の人がいるでしょう。1日平均して7~8時間の睡眠を取ると言われますから、一生のうちで睡眠が占める時間は長いです。うつ伏せにかぎらず、睡眠時の姿勢、枕、寝具を見直すことで、生活の質そのものがグッと向上する可能性があるでしょう。